性機能障害(性機能障害の治療に関するトピックス)
- バイアグラ処方500例以上、バイアグラやレビトラ無効例に対するPGE1海綿体内注射療法
- リジスキャンによる客観的勃起機能の評価

- 糖尿病による逆行性射精や膣内射精障害などの射精障害に対する各種薬物療法
- 65歳以上の高齢者に対するバイアグラの処方200例以上(基礎疾患の病態に応じた処方や治療)

性機能障害の診断と治療
- 性機能障害とは
- 診断法
- 治療法
- 研究の概要
- 最近の話題
1.性機能障害とは
性機能障害、特に勃起障害(Erectile Dysfunction: ED)はわが国における疫学調査でも1000万人以上がEDを有しており、パートナーとの関係悪化・自信の喪失・生活意欲の低下などさまざまな弊害を引き起こしているのが現状です。性機能障害の症状には、勃起障害(勃起しない・勃起が持続しない)や射精障害、または性欲の減退、絶頂感の欠除などがありますが、その主なものは勃起障害(Erectile Dysfunction: ED)です。
2.診断法
勃起障害はストレスなどが原因でおこる心因性勃起障害と糖尿病や骨盤内手術後などにおこる器質性勃起障害に分けられます。それらの診断には、
(1)問診(国際勃起機能スコア、病歴)、
(2)血液検査(肝臓・腎臓機能・ホルモン値)、
(3)心電図(心機能)、
必要ならば(4)リジスキャンを用いた視聴覚的性刺激試験や

(5)血管作動薬の海綿体内注射をおこない診断します。
3.治療法
勃起障害の治療に対する第一選択はバイアグラ(シルデナフィル)やレビトラ(バルデナフィル)などのPDE5(ホスホジエステラーゼ5)阻害薬の内服治療です。勃起障害の優れた治療薬であるバイアグラやレビトラは正しく服用すれば安全であり、当院でのバイアグラ処方例は500例以上にのぼり約80%もの有効率があり、重大な副作用の生じた患者様は認めていません。
心因性勃起障害の場合ではそれで自信が回復し、やがてはバイアグラが必要無くなるまで 改善するケースも見受けられます。また65歳以上の高齢者の方の処方例も200例を突破し、これといった重大な合併症を認めていません。また的確に服薬指導することにより高齢者の方でも50〜70%の有効率があります。
次にバイアグラやレビトラの効果のない20%の場合でも、 勃起補助具や血管作動薬などによりほとんどの場合勃起障害を治療できます。射精障害に対しては、その病態に応じて漢方薬や男性ホルモン剤などの服薬指導や正しいマスタベーションの指導を行っています。
4.研究の概要
勃起障害の臨床研究では糖尿病および慢性腎不全(透析)患者のEDの有病率やどのような合併症や生活習慣がEDと深く関連しているのかを調べ、多数の糖尿病患者のED治療をおこなっています。また視聴覚的性刺激試験を用いたバイアグラの効果予測因子の検討、陰茎にしこりが生じ、変形するぺロニー病の治療、バイアグラ無効症例に対する検討など多種多彩な研究をおこなっています。
5.最近の話題
一方、基礎的な研究面においては糖尿病や腎不全による勃起障害の解明に力を注いでおり世界的水準の研究成果を得ています。性機能障害の分子レベルでの解明においては、特に糖尿病に伴う勃起障害の詳細なメカニズムの解明に力を注いでおり、糖尿病発症ラットモデルを用いて基礎実験をおこなっています。
第二生理学教室と共同でラットの海綿体神経を電気刺激することにより勃起を誘発させるモデルを確立し、薬理学教室との共同研究では、糖尿病ラットの陰茎脚での遺伝子発現の変化の詳しい解析をおこない、糖尿病性EDの関連遺伝子を検討し、陰茎海綿体組織の再生医療などの難治性勃起障害にも有効な治療法の確立をめざしています。
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